私の入口 本屋で偶然



『女たちのジハード』
著者・篠田節子
感想:
現在、このサイトの為に以前に読んだ本を読み返して感想文を書いているのですが、この作品もその一冊です。

この本は、若い女性に絶大な支持を得ている様ですが、何度読み返しても新鮮さを失わない事からも、その理由がうかがえます。

作中登場する5人の女たちの、(康子・みどり・沙織・りさ・紀子)
ジハード(聖戦)ならぬ奮闘ぶりには、『世の中に「普通のOL」などという人種はいないし、「普通の人生」もない』現実の世の中にいる読者たちが共感しないわけはないのです。

五人五様、タイプも立場も違う
5人ではありますが、女性読者であれば、自分は○○に近いなあ、○○に憧れるな、と思う人物がいるでしょう。また、逆に○○はどうかと思う、という反感もあるかもしれません。

個人的にいえば、私は沙織に一番共感でき、康子の様に生きられると素敵だと感じます。

そして何より、可笑しいのが、「解説」の中にある、男性陣からの人気度合いです。それが、なんと紀子なのであります。「解説」にもありますが、沙織派の私としては唾棄したい様な紀子なのでありますが、男性陣から見ると、彼女がつまり
「放っておけない女性」らしいのです。これが現実か、とさびしくも可笑しく感じてしまいました。

何はともあれ、この「女たちのジハード」。若き女性のバイブルになること間違いなしです。


出口 篠田節子作品


トップページへもどる