私の入口 自宅蔵書
著者;池波正太郎
『梅安料理ごよみ』
感想:
実は、読書好きと自称しながら、池波正太郎作品の一冊目がこれとは、邪道すぎてファンの方々からは叱られそうだ。

しかも、この後、「梅安料理ごよみ」→「梅安冬時雨」(シリーズ最終章)→「鬼平犯科帳」と続くのだ。これだから家にある本に、ただ手を出すというのは困ったものだ。
しかし、上記の順序で読み進むと、以降、やはり、
料理シーンに「おおっ」と思ってしまうのも、否めない。いや、だからこそ、その後、池波節を堪能できているのかも知れない。

さて、中身の料理。お江戸(東京)在住ではない私には、時代もさることながら、なかなか手に入りにくい食材ばかり。

と、いうのも、作中の食材は素朴ながら、この時代の、旬な(たぶんとれたての)、きっと無農薬な、つまり、スーパーでは売ってなさそうな食材ばかりなのである。

しかしながら、タイミングさえ合わせれば、スーパー出身の食材達も、普段よりはグーんとお株を上げるかもしれない。今の時季でいうなれば、
梅雨の湯豆腐などは、なかなかどうして、是非ためしてみることにしよう。(2004・6記)
出口 「梅安冬時雨」(シリーズ最終章)→「鬼平犯科帳」

トップページへもどる