私の入口 | 「天上の青・上巻」(曽野綾子著) |
『模倣犯・上下巻』 著者・宮部みゆき |
感想: この作品は、まずテレビでチラッと観て(映画)、図書館で上巻だけ借りて読んで、下巻がずっと借りられていたので、下巻が読めずにいました、が、今回サイトの掲示板で出てきたので、下巻も借りて読みました。 この作中の犯罪を、ミステリーとして読むには、あまりに残酷で。 スリルがあって面白い作品、というよりは、もっとずっと重い、人間の性(さが)のようなものが描かれていました。 登場人物も(人間模様が描かれている作品からか)多く、その分様々なドラマが、その登場人物ごとにあります。 だから、きっと、読むタイミングで、感じることは、大きく変わるのでは、と今思います。 では現在の私が思うこと。 それは、日記にも書きましたが、 「ひとの気持ちなんて、結局はわからないんじゃないかしら」ということと、「許すこと、許されることって?」ということ。 前者は、日記にも書いたとおり(2004・10・21記) 後者は、下巻で有馬老人と真一君が「どうしたら自分を傷つけるのをやめられるか、それを考える」の部分から。 人から責められると、責めている人たちからの許しが欲しくなるけど、本心は、その咎(とが)で自分が自分を許していないことからくる、良心の呵責だったりする。 つまり、自分で、自分を許してあげなきゃ、誰が許してくれても意味はない。 そもそも、「許す」とか「許さない」なんて、他人にむかって使う言葉じゃないのかも。人から言われるべき言葉でもないのかも。 と、今日の私は思いました。 とはいえ、作中におきている殺人事件なんて、絶対に許されませんけどね! |
出口 |