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『天上の青・上巻』 著者・曽野綾子 |
感想: 曽野綾子は、なぜか今まで読んだことがなく、この作家の基礎知識がまったくないのですが、この作品の主人公がクリスチャンなので、この作家もそうなのかなあ、などと思っちゃいました。 (三浦綾子とだぶってる。。。。) まだ、上巻だけしか読んでいないので、なんともコメントしがたい。事件は進んでいるけれど、物語自体は、下巻でまだまだ展開がありそうな、そんな上巻の終わりだったのです。 なので、作品全体の感想は、下巻も読み終わってから。 この作品は、このサイトの掲示板上で紹介いただいたのですが、その方もすぐに読んでおられる「模倣犯」(宮部みゆき著)を、私もつい平行して読んでしまいました。(私は下巻より) この二作の主人公(犯人)像が、なかなか似ているので(私が感じるには、天上の青の宇野と、模倣犯のヒロミが)、とっても読んでいてせつなくなりました。 どちらも犯罪を犯しているのですが、聡明さと幼稚さとの同居。そして人間として(例えば人は殺しちゃいけない、みたいな)まったく欠落している要素があるところが似ている。 似た犯人像が、まったく違う作家によって書かれている、ということは、こういう人物像もどこかでは認められているのでは、と。認められていたら、そして、その様に犯罪を犯したら、なんだか防ぎようがない。そんなやりきれない気持ちになりました。 |
出口 | 「天上の青・下巻」(曽野綾子著) 「模倣犯・上下巻」(宮部みゆき著) |