私の入口 天上の青・上巻



『天上の青・下巻』
著者・曽野綾子
感想:

ん〜〜。考えさせられる作品でした。

今、この行からのコメントを3度も打ち直しているくらいです。考えさせられることがいっぱいあって、まとめられなんです。

とにかく、の感想は、「私にはとても人は裁けない。」でしょうか。

もともと、私を含め、日本人は、「悪者は絶対に悪者で、正義は絶対に正義」ってのが好きですよね。
水戸黄門も忠臣蔵も。忠臣蔵なんて、報復劇なのに、時代のヒーローは常にヒーロー(大石蔵之助)だし。
ニュースの事件報道にしても、犯人は絶対的な悪者にされるし。

別に、悪いことした人の肩をもつとか、それなりに理由があったのだから仕方がないだろう、とか言うつもりはないのです。悪いことは、悪い。

でも、悪い事って何かを考えたら、私達は毎日「悪いこと」をしているんじゃないだろうか。そんな気持ちを、この本を読んで、改めて感じました。

この作品の犯人が殺した人達だって、やっぱり人の気分を害す「悪いこと」をしていたのだし。

でも、悪いことをしたら、殺されてもいいって事は絶対にないし、人を殺した人を許さないといけないってのも、なんだか釈然としません。

てなワケで、ホント色んな事を考えさせられ、毎日お気楽に暮らしていられることに、改めて幸せを実感しちゃいました。
出口 「復讐するは我にあり」(佐木隆三著)


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