私の入口 図書館



『日輪の遺産』
著者・浅田次郎
感想:
ラスト、まじで刹那い〜〜!
いま、この感想文書いている間に、他の本(二重らせんの私)を読んでいたら、その本の著者が調度この作品の中の女の子(戦時中)世代で、戦時中自分も
ポケットに青酸カリを常備してたって。子供までもが。この事実が、恐い。戦争、恐い。

作品は宝探し的な面白みも含みつつ、割と身近なところでも、つまり現在では普通の生活している人でも、戦争の悲惨な記憶なしっかり残っている、そういう戦争の恐ろしさ愚かさを書いている。

今年、前後59年。終戦の年小学生だった方々も70代。

我が家では、95歳の祖母がいて、もちろん戦争を知っているが、母は終戦の年に産まれ今年還暦だ。

確実に戦争の記憶は薄れていってしまってる。

この小説が、ただの作り話とすます時代がくるのは悲しい。
人は愚かというけれど、同じ過ちを繰り返さないでいられるだろうか。

(2004.8記)
出口 「シェエラザード」(浅田次郎著)


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