私の入口 | 「日輪の遺産」浅田次郎著 |
「シェエラザード 上巻 下巻」 |
感想: ドラマになりましたねえ〜〜。(2004・7) 浅田次郎の作品は、数多く映像化されていますが、読書好きの私としては、原作を超える映像化は未だないのでは、と思ってしまいます。 この作品を読み終わってすぐに、図書館でシェエラザードのCD(交響曲)借りちゃいました。 豪華客船、いいですね〜〜。実は私、中学生の時に船でグアムサイパンに行ったのです。某テレビ番組の企画で。家族と離れ自分だけ参加して10日間程。 その時は船酔いも大変で、たいして考えもしない頭だったので、船の魅力を理解していませんでした。でも、この作品を読むと、船への愛情が湧いてきます。今、同じ航海をしたら、随分と得るものがある旅になるでしょう。(これだから、予習のない旅はもったいない!って思いますが。。。) さてさて、船の魅力もさることながら、この作品の主題は「戦争は未だ終わらない」ってことではないでしょうか。 それぞれの戦争体験者達が、それぞれの終戦日を迎える為に。 「日輪の遺産」もそうですが、入口が現代で、しかも宝探しサスペンス的な要素があるので、誰にでも読み易い。だからこそ、多くの人に読んでもらえたら、戦争の記憶も語り継がれていけるかもしれない。 軍人も決して戦争がしたいわけじゃない。それなら、誰が戦争をしたいのか。って考えると、時代のうねりには逆らえない、そんな、戦争に向かってしまう波が知らず知らずのうちに大きくなってしまう、歴史の性(さが)を感じます。 愚かな歴史を繰り返さない方法は、私達個人個人の気持ちの持ち様にあるのかもしれません。 (この船・彌勒丸には、モデルになっている船があるんですよね。氷川丸でしたっけ?) |
出口 | 「プリズンホテル」(浅田次郎著) |