私の入口 スキップ」「ターン」(北村薫著)



『リセット』
著者・北村薫
感想:

時の3部作「スキップ」「ターン」に続く、3作目。

前2作に比べると、少しおもむきが変わる。
ファンタジーの要素も大いにあるけれど、始めの章が戦中なだけに、現実的な重さももっている作品では。

3作ともそうだし、小説とはそういうものかもしれないけれど、これは

きりくちは「時」だけれど、やはり描かれているのは「人」

そして、「時」と「人」は、切り離せないものだと、3部作を通して感じる。

前作では、時間の残酷さも、そしてこの作品では、時間の寛容さも。

この作品では、「生まれ変わり」「輪廻」的なことが描かれていて、ラスト「我々は死んだりしない」とでてくるけれど、たとえ生まれ変わった記憶がなくても、遺伝子は何億年も前から引き継がれているんだよなあ〜。
とこの作品を読んで、そんな科学的なことも思っちゃいました。

出口 柳沢佳子著作品


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